腕時計はなりたい自分になるためのお守り

30代の専業主婦です。腕時計に初めて魅力を感じたのは高校2年生のときでした。それまで母親や姉が使っていたものをもらっていました。雑貨屋で買ったようなものです。

ファッション雑誌を見ていたら腕時計の特集ページがありました。学生向けのハミルトンのカーキが載っていました。カーキを身につけているモデルさんが何だかいつもとちがって見えました。きちんとしているけれど、さりげなくオシャレでした。カーキはシンプルだけれど、品格と可愛さを兼ね備えたようなデザインでした。

高校生にとっては高額でした。私はあまりオシャレな方ではありませんでしたが、強く惹かれました。飾りすぎずにきちんとしているけれどちょっと可愛い、当時の私がなりたい自分自身を表しているかのようなデザインだったのだと思います。

それからお小遣いやお年玉を貯めて、昼食代も切り詰めました。数か月後に時計店で予約しました。商品の到着は予定よりも遅れたので、予定日以降は毎日時計店に通って到着したかを確認していました。

到着後、誰に自慢するわけでもないですが自慢の腕時計でした。カーキはなりたい自分になるためのお守りのようでした。数人の友達から「その腕時計いいね」と気づいてもらえて嬉しかったです。

大学生の頃にカーキを落としてしまってガラスが割れてしまいました。修理を後回しにしたまま身につけなくなってしまいましたが、カーキに一目惚れした瞬間や、お金を貯めていたときや、毎日時計店に通っていたときの気持ちが大事な思い出です。20年弱たとうとしている今でも大事に保管してあります。